引越し屋のマジシャン
会社のロビーを歩いていると、前に大柄な男性が立っていた。
鳩を自分の周りに向かって一斉にブワッと飛び立たせていた。(8羽くらい)
通りすがりに「マジシャンですか?」と聞くと
ニカッと笑って「いや、引っ越し屋なんです」と答えた。
確かに、ロビーの壁に白い鳩のマークがついたダンボールが何枚も立てかけてある。
隣にこれまた大柄の男性(外国人、日本語は流暢だった)が立っており
「あなたもですか?」と聞くと
ニコニコしながら「彼こんなジーンズみないなの履いているくせに
どうやって出してるのか不思議でしょう?」と言い出した。
たしかに一人目の男性はぴったりめのジーンズを履いていて
そこから鳩出すなんて無理だよなぁ、と内心感心。
すると、彼は人差し指を口の前に持ってきて
「実はね・・・私も出せるんですよ」と言いながら
二人で顔を見合わせてニヤッとしたその次の瞬間
二人から大量の鳥が飛び出てきた。
おお、これはすごい、と拍手した数秒後
「おい、お前まで出したらどっちの鳩かわかんなくなるじゃねえか!」
「なに言ってんだ、お前一人じゃしょぼいから俺も出してやったんだよ!
第一、お前の8割は鳩じゃねえ!ふくろうだ!」と喧嘩をし出した。
面白いものを見れたが、関わらないほうが良さそうだ
と思って足早にその場を後にした。
・・・・・・という夢を見た。